福祉の分野においては、様々な地域密着型サービスが展開されているが、その中でもホームヘルプサービスは代表的なものと言えるだろう。

一口にホームヘルプサービスといっても、巡回型ホームヘルプサービスや、夜間対応型のホームヘルプサービスなど、サービスの内容や時間帯によって、様々な運営方式が存在する。

巡回型ホームヘルプサービスでは、日中を基本に15分から30分単位を目安にして、介助や生活の支援サービスを提供していく。利用者側からすると、サービスの時間や種類など自分の都合に合わせながら、柔軟にサービスを受けることができるメリットがある。例えば、起床時または就寝時の洗面や着替えだけを頼みたい時や、介助者である家族が不在になる時間帯だけ生活支援の欲しい場合など、必要な時に必要な量のサービスを受けることが可能だ。

もう1つの夜間対応型のホームヘルプサービスは、その名称の通り、夜間でも定期的に支援サービスを受けることができるものだ。また緊急時の場合には、利用者の通報等によって、随時訪問する夜間対応のホームヘルプサービスもある。サービス内容としては、日中の巡回型と大きく異なることはなく、就寝や起床の介助をはじめ、トイレへの移動介助やオムツ交換。あるいは清拭や水分補給、さらには体調不良時の対応など、多岐にわたる。

ただし実際の現場では、巡回型と夜間対応型を厳格に分けるということはあまりない。日中の巡回と夜間対応を組み合わせたり、夜間の緊急時だけ駆けつけるケースなど、利用者のニーズに合わせながら、多種多様なサービスを提供しているのが現状だ。